教皇フランシスコの葬儀ミサ、バチカンで

故教皇フランシスコのための葬儀ミサが、2025年4月26日、バチカンの聖ペトロ広場で厳かにとり行われた。

 2025年度の復活祭の翌日4月21日に逝去した教皇フランシスコ(ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ)の葬儀ミサが、26日、多くの人々が祈り、見守る中、厳かにとり行われた。

 教皇フランシスコの葬儀の朝、ローマは明るい青空に恵まれた。

 葬儀ミサが行われたバチカンの聖ペトロ広場には参加者らが織りなすモザイクが隅々まで広がり、広場からあふれた信者たちの波は大聖堂前の大通りを埋めながら、聖天使城に向かって伸び、その数はおよそ25万人と報告された。

 世界から訪れた参列者の前列には、米国のトランプ大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領をはじめ、約130カ国を代表する元首、首脳、王室メンバー、政府関係者らの姿が見られた。日本からは岩屋毅外務大臣が参列した。

 この朝まで聖ペトロ大聖堂内に安置されていた教皇フランシスコの棺は、ミサ開始前、「セディアーリ」と呼ばれる教皇儀式に仕える職員たちに担がれ、本廊の左右に並んだ枢機卿たちに見送られながら、人々が待つ広場にゆっくりと出ていった。

 木の簡素な棺は、大聖堂正面に設けられた祭壇前に置かれ、その上には開いた聖書がのせられた。

 システィーナ礼拝堂聖歌隊の美しい合唱が湧き上がる中、祭壇脇に掲げられたイコンの聖母の眼差しのもとに、ラテン語による葬儀ミサが始まった。

 ミサを司式した枢機卿団主席ジョヴァンニ・バッティスタ・レ枢機卿は、説教の中で、教皇フランシスコの人となりと在位中の奉仕を様々な視点から振り返った。

 式の後半、感謝の祭儀に続き、告別の儀がとり行われた。

 諸聖人の連祷が唱えられた後、東方典礼カトリック教会の総大司教や首都大司教らによりビザンチン典礼の祈りが捧げられた。

 次いで、レ枢機卿によって教皇の棺に灌水と献香が行われ、ラテン語による告別の祈りが述べられた。

 最後に、マリアの賛歌、マニフィカトが歌われる中、教皇の棺は再びセディアーリたちに掲げられ、大聖堂内に入っていった。

 

26 4月 2025, 16:47