枢機卿団の第7回全体会議 枢機卿団の第7回全体会議  (@Vatican Media)

枢機卿団、全体会議で教皇庁の財政を話し合う

枢機卿団の第7回全体会議が、4月30日(水)、バチカンのシノドスホールで開かれた。

    バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長は、4月30日(水)、報道関係者へのブリーフィングで次のように伝えた。

 今朝、午前9時、祈りと共に、枢機卿団による第7回目の全体会議が始まった。

 同会議には、181人の枢機卿が出席、そのうち有権枢機卿は124人であった。

 前半、会議は教皇庁の経済・財政状況に焦点が当てられた。財務評議会議長、ラインハルト・マルクス枢機卿は、既存の課題と問題点について最新の状況を提示。持続可能性に向けた提案を行いつつ、経済構造が教皇庁のミッションを安定的に支え続けることの重要性を強調した。

 次いで、投資監査院議長、ケビン・ファレル枢機卿が、同院の役割と活動について説明。

 宗教事業協会(IOR)監査枢機卿委員会委員長、クリストフ・シェーンボルン枢機卿が、同協会の現況をめぐり見解を述べた。

 その後、バチカン市国行政庁前長官フェルナンド・ヴェルゲス・アルサガ枢機卿が、同行政庁をめぐりいくつかの詳細を語り、市国の建物の改修工事および使徒座に与えられている支援について言及した。

 最後に、支援援助省長官コンラート・クライェフスキ枢機卿が、同省の支援事業の取り組みを紹介した。

 会議の後半、同日午前発表された、神の民への声明が読み上げられた。

 続いて、14人の枢機卿が意見を述べた。扱われたテーマの間には、神の民の教会論の考察があり、特に教会内の分極化と社会の分裂が生む苦しみに触れた。

 司教の合議制と密接に結びついた、多様性における共同責任の表現としてのシノドス性の価値が何度も言及された。

 司祭と修道者の召命の問題が、教会の霊的・司牧的刷新と関連しながら、様々な場で取り上げられた。

 何人かの発言は、第二バチカン公会議の公文書、特に「教会憲章」と「現代世界憲章」に明確に触れていた。

 福音宣教について話しながら、福音を告げることと具体的なキリスト教的生活の証しの間に必要な言動一致が繰り返し主張された。

 会議はレジナ・チェリの祈りと共に、12時30分に終了した。

 次回の会議は5月2日(金)午前9時に予定されている。

30 4月 2025, 23:45